
「毎週の資料作成を、もう少しラクにしたい」
「ChatGPTを使えば早くなると聞くけれど、何から始めればいいのか分からない」
そう感じても、社内に相談できる人がいなければ、いつものやり方を続けてしまいますよね。
タイトルの92.3%は、2026年8月31日に公開された、企業・団体などで働く300人への調査結果です。日本の就業者全体の割合を示したものではありません。
この記事では、この調査を入り口に、AIに詳しい人がいない職場で、管理職やリーダーが最初に取り組めることを整理します。
目標は、まず一つの仕事について「AIに任せる作業」と「人が確認する部分」を決めること。そのために必要な学び方と、試し方まで紹介します。
自動化したい業務がある人は92.3%|ただし300人の調査結果
株式会社Webライタープロが公開した調査では、回答者300人のうち92.3%が、自動化したい業務があると回答しました。
自動化が進まない理由の最多は「詳しい人がいない」で42.7%。この設問は複数回答です。また、80.0%が、AIによる処理の後に人が仕上げたり、承認したりする形を選んでいます。
調査は2026年7月19〜21日、クラウドワークス登録者のうち企業・団体などで働く人を対象に実施されました。日本の会社員全体や、管理職全体の割合を示したものではありません。
調査主体はAI業務自動化支援サービスを提供する企業です。企業の発表資料として、対象と調査方法を踏まえて読みたい数字です。
出典:株式会社Webライタープロ調べ。2026年8月31日公開の調査リリース
以下は、この調査をきっかけに考える、本記事からの実践提案です。調査によって、書籍や資格の効果が確認されたわけではありません。
管理職自身が、すべての仕組みを作る必要はない
「詳しい人がいないなら、自分が全部覚えなければ」と考えると、始める前から負担になります。
管理職やリーダーが最初に整理したいのは、次の三つです。
- 何に時間がかかっているのか。
- その中で、AIに試してもらいたい作業はどこか。
- 出来上がったものを、誰が何と照合するのか。
例えば「会議の仕事を自動化したい」では、対象が広すぎます。「会議メモから、決定事項と次の行動を整理する下書きがほしい」まで具体化すると、試す内容も確認方法も決めやすくなります。
一方、社内システムへの接続や権限設定、障害時の対応まで、基礎学習だけで引き受ける必要はありません。運用の仕組みを作る段階では、社内の担当部門や専門家と進めることが必要になります。
一冊で人材不足を解消することはできません。それでも、相談内容を具体的にするための基礎は学べます。
最初は「下書きを作る仕事」を一つ選ぶ

本記事では、最初の練習として、人が内容を確認してから使える文章の下書きを提案します。以下は調査の実例ではなく、試す対象の例です。
| 試す対象 | AIに依頼する範囲 | 人が確認すること |
|---|---|---|
| 社内案内文 | 決まった条件から文章案を作る | 日時、対象者、依頼内容 |
| 会議メモの整理 | 決定事項と未決事項を分ける | 発言の意味、担当者、期限 |
| 報告資料の構成 | 読み手に合わせた見出し案を出す | 結論、根拠、説明の順番 |
初回は、会社で利用が認められた環境で、公開情報や架空の情報を使って練習します。顧客情報や社内資料を入力してよいか分からない場合は、先に利用ルールを確認してください。
ここで区別したいのが、AIによる作業の補助と、仕事の流れ全体の自動化です。
自分で文章を入力して下書きを受け取るのは、作業の補助です。「情報を取得して、文章を作り、承認を経て送信する」仕組みには、別途ツールの連携や運用の設計が必要になります。
まずは下書き作成を試し、実際に役立つかを確かめてから、どこまで仕組み化するか考えましょう。
最初に押さえたいのは、AIの限界と依頼の仕方
専門用語を全部覚えてからでないと使えない、ということはありません。最初の練習に向けては、次の点を確認すると進めやすくなります。
- AIが作った文章も、元の情報と照合する。
- 目的、読み手、条件、出してほしい形を伝える。
- 入力してよい情報と、使ってよい環境を確認する。
「いい感じの案内文を作って」だけでは、どんな相手に何を伝えるのかが曖昧です。「誰が読んで、読んだ後に何をすればよいか」まで整理することが、依頼文を作る手がかりになります。
安全面を詳しく確認したい方は、AI利用のリスクと管理職が確認することも参考にしてください。
架空の案内文で「任せる・確かめる」を試してみる

会社で利用を認められた生成AIで、次のような依頼を試してみましょう。ここでは、実在の会社や社員の情報を使いません。
以下は練習用の架空の設定です。
社内勉強会の案内メールの下書きを作ってください。
読み手:営業部の社員
目的:生成AIの基本を学ぶ勉強会への参加を案内する
日時:10月15日、15時〜15時30分
場所:第2会議室
持ち物:筆記用具
文体:丁寧で簡潔
出力:件名と、本文200字以内設定にない情報は補わず、不明点は本文の後に列挙してください。曜日は記載しないでください。
出来上がった文章は、日時や場所が設定と一致しているか、勝手に参加費や申込期限を加えていないか確認します。不明な情報を補わないよう指示しても、確認は省けません。
この練習で見るのは、「文章が出たか」だけではありません。
依頼文を作る時間、内容を確認する時間、修正する時間を合わせて、仕事がラクになるかを考えます。
例えば、普段15分かかる作業でも、AIへの依頼に5分、確認と修正に12分かかれば、合計は17分です。これは説明用の仮の数字ですが、作成が速いだけで判断しないことが大切です。
うまくいかないときは、対象をもっと狭くする、条件を具体的にするなど、一つずつ変えてみましょう。確認の負担が大きい仕事は、無理にAIへ任せなくても構いません。
基礎から整理したい人は、2,000円前後の教材も選択肢
試す前後で「そもそも生成AIの仕組みや注意点が分からない」と感じたら、教材で順番に整理する方法があります。
候補の一つが、『生成AIパスポート公式テキスト 第4版』です。GUGAが案内する、試験の出題範囲を網羅した公式教材です。2026年8月31日の公式案内では、電子書籍版は税込1,782円、製本版は税込1,980円です。GUGAの公式教材案内
この記事で紹介するAmazonの商品は、Kindle版(電子書籍)です。製本版の公式テキストは、公式オンラインショップ限定で、Amazonなどの外部ECでは取り扱わないと案内されています。

試験問題の出題範囲すべてを網羅しているGUGA監修の公式テキストです。
電子書籍版 ¥1,782(税込)
2026年6月23日 に更新しております。
製本版 ¥1,980(税込)
※上記の金額は公式案内の掲載価格です。Amazonの販売価格を保証するものではありません。購入時は販売ページで価格、版、形式をご確認ください。
ただし、生成AIパスポートを勉強しても、それだけで会社の仕事が自動化されるわけではありません。資格の取得と、業務に合った仕組みを作れることは別です。
この教材を選ぶ理由は、学ぶ範囲を決めやすいこと。「AIで何ができるか、どんな注意が必要かを整理したい」「学ぶなら資格取得も目標にしたい」という人の入口になります。
逆に、特定のツールの操作やシステム連携だけを学びたい場合は、その目的に対応する実務教材を選んだほうがよいでしょう。
基礎が分からずに手が止まっているなら、まず2,000円前後の教材で整理し、学んだことを小さな練習で確かめる。その順番なら、必要な学習を見極めながら進められます。
資格を学ぶ意味については、管理職が知っておきたい生成AIの学び方で詳しく紹介しています。
本の次に必要性を感じたら講座へ
本と練習で進められるなら、無理に講座を追加する必要はありません。
「操作画面を見ながら学びたい」「自分が作った依頼文に助言がほしい」など、独学で困る点がはっきりしたときに検討しましょう。講座を比較するときは、その困りごとに対応する演習や質問サポートがあるかを確認します。
なお、社員向けの学習講座と、会社の自動化システムを構築する支援は目的が異なります。社内システムの接続が課題なら、個人の受講だけで解決しようとせず、担当部門への相談も必要です。
【生成AIの基礎を一気に学ぶ!】生成AIパスポート試験対策講座(AIの基礎、仕組み、生成AIの使い方を知りたい方へ)
まとめ|まず一つ、何を任せて何を確かめるか決める
AIに詳しい人がいない職場でも、最初に整理できることはあります。
- ラクにしたい仕事を、一つだけ具体的にする。
- 基礎知識と社内ルールを確認する。
- 架空の情報で下書きを作り、人が内容を確かめる。
- 確認や修正を含めて、負担が減るかを見る。
分からない部分は教材で学び、仕組みの構築が必要になったら専門家へ相談する。管理職自身が全部を作れなくても、次に誰へ何を頼めばよいかが見えてきます。

