「勉強したいのに、仕事と家事で一日が終わってしまう」。40代・50代になって学び直しを考えると、学ぶ内容以上に、時間の確保で迷うことがあります。
私が通勤中の勉強で効果を感じたのは、通勤を「勉強のスイッチ」にするルールを作ったことです。ただし、在宅勤務やシフト勤務なら、同じ方法が合うとは限りません。
この記事では、その実体験と、生活に合わせて試せる5つの工夫を紹介します。長い勉強時間を無理に作るより、取りかかる場面と、短く終えられる作業を一つ決めるところから始めてみましょう。

まずは、生活の中で使えそうな場面を一つ選ぶ
職種が同じでも、通勤方法や家庭の予定は違います。「事務職なら電車で勉強」「営業職なら移動中に勉強」と一括りにせず、自分の一日で落ち着いて教材を開けそうな場面を探してください。
| 生活の条件 | 試す場面の例 |
|---|---|
| 電車通勤で教材を開ける | 乗車中の一部を使い、決めた範囲を読む |
| 在宅勤務などで通勤がない | 始業前の準備後や、家事が一区切りついた後に取り組む |
| シフト勤務で時間帯が変わる | 「何時」より、出勤準備や帰宅後の行動と組み合わせる |
| 移動中は学習しにくい | 家や休憩場所で座れる時間を選ぶ |
これは取り入れ方の例です。休憩や睡眠を削ってまで、すべての空き時間を勉強に変える必要はありません。
コツ① いつもの行動と勉強を組み合わせる
「時間が空いたらやろう」では、教材を開く前に一日が終わることもあります。まずは「朝の準備を終えたら」「電車に乗ったら」など、取りかかるきっかけを決めてみましょう。
毎日同じ時刻にできない人も、行動との組み合わせなら試せる場合があります。帰宅後は疲れて難しいなら、別の場面へ変えてかまいません。
私が通勤で取り入れたルール
私の場合は、通勤を勉強のスイッチにするために、次のようなルールを作りました。
- 電車に乗ったら、まず10分だけ動画講義を見る。
- 混んでいる日は、音声だけ聞く。
- 会社の最寄り駅に着いたら、復習問題を一つ解く。
駅のホームで電車を待つ2〜3分を、復習に使ったこともあります。いつもの通勤に短い学習を組み込む方法は、私が実際に試して効果を感じた工夫です。
同じ時間や方法をそのまままねる必要はありません。混雑して教材を扱いにくい日は無理をせず、落ち着いて取り組める場所や時間へ置き換えてください。

コツ② 短い時間で終えられる作業を決める
「資格の勉強をする」だけでは、何から始めるか迷います。教材を開いたときにすぐ取りかかれるよう、作業を小さくしておきましょう。
- テキストの見出し一つ分を読む。
- 短い講義を一つ見る。長い場合は区切りを決める。
- 問題を一問解き、解説を読む。
「10分だけ」は、始め方の一例です。その時間だけで十分に合格できるという意味ではありません。試験を目指すなら、範囲や受験日を確認し、必要な学習量を後から見直してください。
読む・聞く学習だけで進めにくい内容は、別に手を動かす時間も考えましょう。例えば表計算の操作なら、実際にパソコンを開いて試す時間も必要です。
コツ③ 教材と再開する場所を決めておく
学習時間になってから、動画を検索したり、どの本を読むか選んだりすると、準備だけで終わってしまいます。まず使う教材を一つ決め、次に読むページや講義を分かるようにしておきましょう。
スマートフォンなら教材のページをブックマークする、紙の本なら付箋を挟む。自分が再開しやすい方法で十分です。通知が気になる場合は、学習中だけ目に入りにくくする方法もあります。
動画で学ぶ方法を検討したい方は、オンスクの料金・特徴を整理した記事も参考にしてください。学びたい講座の有無や利用条件を確認してから選びましょう。
スマートフォンや有料講座が必須というわけではありません。今ある書籍や教材で始められるなら、先に取り組む時間を試してみてもよいと思います。
コツ④ 進んだことと、次にやることを短く残す
学習を終えるときに、「何分できたか」だけでなく、「どこまで進んだか」を一言書いておきます。
例えば、「第1章の用語を確認した。次は練習問題1問から」。この程度でかまいません。次に教材を開いたとき、何をするか迷わずに済みます。
学習時間が長くても、分からない部分が残ることはあります。「講義を見た」「問題を解き、説明を読み直した」のように、実際に取り組んだことを記録してみてください。
コツ⑤ できなかった日は、計画を小さくして再開する
残業や家庭の予定で勉強できない日があっても、翌日に全部を取り戻そうとする必要はありません。次に取りかかる作業を小さくして、再開する方法を考えましょう。
「講義を一つ見る予定だったけれど、今日は前回のメモを読むだけにする」。こうした調整もできます。疲れているなら休み、取り組めそうな日に戻ってかまいません。
何度も同じ場面で難しくなるなら、やる気を責めるより、時間帯・教材・一度に進める量を見直してみてください。通勤でできないなら家で、夜が難しいなら別の時間へ。続け方は変えてよいのです。

最初の1週間は、時間を作れるか試してみる
いきなり毎日の予定を埋めず、最初の1週間は、自分の生活に合うかを試す期間にしてみましょう。
以下は読者向けの仮の計画です。筆者が実行した日程や、合格に必要な標準時間ではありません。
| 日 | 試すことの例 |
|---|---|
| 月曜日 | 教材を一つ選び、取りかかる場面を決める |
| 火曜日 | 決めた場面で10分ほど読み、次のページをメモする |
| 水〜金曜日 | 取り組める日を一日選んで再開する。難しければ場所や時間を変える |
| 土曜日 | 分からなかった箇所を一つ確認する |
| 日曜日 | できた場面と難しかった場面を振り返り、翌週の予定を調整する |
勤務日が異なる場合は、曜日を自分の予定に置き換えてください。試験日が近い場合は、この小さな計画だけで間に合うとは限らないため、残りの範囲と日程も確認しましょう。
まだ何を学ぶか迷っている方は、40代・50代の学び直しは何から?AI時代に仕事と生活を守るスキル選びを参考にしてください。この記事では時間の確保を、関連記事では学ぶ内容の選び方を整理しています。
勉強時間についてよくある疑問
1日どれくらい勉強すればよいですか?
必要な時間は、学ぶ内容・今の知識・試験日などによって変わります。「社会人は全員1日30分」のような基準で考える必要はありません。まず短く試し、進み具合を見て調整しましょう。
朝と夜は、どちらがよいですか?
自分が取り組めるほうを選んでかまいません。夜は疲れて難しい、朝は家事で余裕がないなど、生活の条件は人それぞれです。睡眠や休憩を削らずに試せる場面を探してください。
独学と講座は、どちらを選べばよいですか?
教材を自分で読み進められるか、説明や質問対応が必要かで考えてみましょう。講座を使っても学習時間は必要です。続くか不安な段階で、教材や講座を次々に増やす必要はありません。
まずは、明日取り組めそうな場面と、そこで終えられる作業を一つ決めてみてください。うまくいかなければ、その生活に合う形へ少しずつ変えていきましょう。


